シドニー・パジェット(Sidney Edward Paget, 1860–1908)は、ヴィクトリア朝時代のイギリスを代表する挿絵画家です。ロンドンのクラーケンウェルに生まれ、王立芸術院附属美術学校で絵画を学びました。1891年、『ストランド・マガジン』誌がシャーロック・ホームズ・シリーズの挿絵画家を探した際、依頼の手紙が本来送られるはずだった弟ウォルターではなく、パジェット本人に届いたことから、彼がホームズの挿絵を手がけることになったという逸話が知られています。パジェットが描いた鹿撃ち帽とインバネスコートをまとったホームズ像は、原作の記述以上に強い印象を読者に残し、以後のホームズ像の定番として広く模倣されました。生涯で350点以上のホームズ挿絵を手がけたほか、肖像画家としても王立芸術院展に出品を重ねました。1908年、47歳で死去。




